どっちを使えば効果的?紙の辞書と電子辞書の特長を理解して効果的に使えるようになろう
こんにちは。現役英語教師のサーです。
みなさん、英語を勉強するときに紙の辞書と電子辞書、どちらの辞書を使っていますか?
昔、学校の先生から「紙の辞書を使いなさい」とよく言われたものです。最近は電子辞書が普及してきて、学校でも紙の辞書を使っている生徒はあまり見かけなくなりました。
実際のところ、どちらの方が英語学習に向いているのかと疑問に思ったことはありませんか?
今回は、紙の辞書と電子辞書を比較しながら特長をまとめていきたいと思います。
紙の辞書のメリット
1. 視覚的効果が高い
2. 単語の重要度を知ることができる
3. 書き込みなどアレンジ自在
1 視覚的効果が高い
紙の辞書のいいところは、目当ての単語や用例の周辺にある部分も目に入るところです。
単語だけでなく、その周辺もしっかり読み込むことで、知らなかった意味を知ることができたり、複数の例文を目にしてその単語の使い方のイメージを膨らませたりすることにつながります。
2 単語の重要度を知ることができる
紙の辞書で単語の意味を調べるとき、一語一語に割いているページの割合の違いに注目してみてください。
割いている割合が多い単語は、多くの意味や用例、例文、イディオムを載せるために多くのスペースを使っているということですので、それだけ重要度が高い単語ということを意味しています。
これは電子辞書では残念ながら一目で認識することができません。紙の辞書ならではのメリットなのです。
重要度が高いということを意識してその単語の意味を読み込むと、より記憶に残りやすくなりますよね。
3 書き込みなどアレンジ自在
調べた単語の意味や用法のうち、「ここは大事だな」と感じたところに線を引いたり、書き込みを入れたりできるのも、紙の辞書ならではですよね。
辞書の紙質は一見薄くてペラペラに感じますが、実は破れにくい特殊な紙が使われています。
何回ページをめくっても、どんなに書き込みをしても、長い間使えるように丈夫に作られています。
自分の勉強に合わせてアレンジしたオリジナル辞書を作っていくのも、紙の辞書を使う醍醐味かもしれません。
紙の辞書のデメリット
1. 持ち運びに不便なサイズ
2. 単語を引くのに時間がかかる
1 持ち運びに不便なサイズ
単語の意味や用例・例文などを詳しく載せてくれている辞書は、学習には大変役に立つのですが、中身が詰まっている分、重量感がありますし、カバンの中でかなりのスペースを取りますよね。
学校に毎日持って行ったりすると、毎日荷物が重くてひと苦労です…
2 単語を引くのに時間がかかる
誰しも経験があると思いますが、やはり紙の辞書は目当ての単語を探し出すのに時間がかかってしまいます。下手すると、見落としてしまって何度もページを行ったり来たり…時間のロスになってしまうこともしばしば。
慣れてくると素早く見つけ出せる人もいるでしょうが、それでもやはり電子辞書の検索スピードにはかないません。
電子辞書のメリット
1. 豊富な辞書・参考書の収録数
2. 発音機能が備わっている
3. 持ち運びが楽
1 豊富な辞書・参考書の収録数
英語関連の辞書だけでも、英和・和英・英英辞書とバリエーションが豊富です。
そして英語だけでなく、国語辞典、漢字辞典、数学や理科の公式集、歴史の用語集なども収録されています。
さらに、ひとつの辞書からまた別の辞書へリンクしたり、複数の辞書から横断的に検索することもできます。受験生の必須アイテムですね!
さらに英語や韓国語、中国語、ドイツ語などの会話集などが収録されている辞書も多く、旅先でも役立ちます。
2 発音機能が備わっている
紙の辞書には発音記号しか載っていません。発音記号なんて学校でも教えてくれませんし、どんな発音なのか紙の辞書で知ることはできません。当然、耳で聞いた方が手っ取り早いに決まっていますよね。
そんなとき電子辞書があれば、発音の仕方をボタンひとつで確認できます。
もちろん電子辞書に収録されている発音はネイティブスピーカーによるものです。
単語は正しい発音で覚えなければスペルも意味も正しく身につけることはできません。
辞書は単語学習にも必要不可欠なものです。電子辞書を使えば意味だけでなく発音も同時に確認ができますので、かなり効率的な単語学習ができますね。
3 持ち運びが楽
電子辞書はおよそ300グラムの重さで、スマートフォンより少し大きいかなというサイズです。
カバンの中でもそれほどスペースもとりませんし、授業中でも机の隅に常に置いている生徒も多く見かけます。
調べたいと思ったときにサッと取り出して検索ができるというスピード感は電子辞書の特長ですね。
電子辞書のデメリット
1. 価格が高い
2. 操作方法が分かりづらい
3. 画面サイズの狭さ
1 価格が高い
上でも述べましたが、英和辞書以外にもたくさんの辞書や参考書を収録しているので、当然といえば当然なのですが、やはりお値段が張ります…
メーカーや機能にもよりますが、だいたい2万円〜3万円台がほとんどでしょうか。
高いですね…
しかし、これについては実はメリットと言える側面もあります。
私は10年以上前に約2万5000円の電子辞書を購入したのですが、その間一切故障することはなく、いまだに現役で毎日使っています。
いくら値段が高かったと言っても、これだけ長く使うことができればもとをとったという満足感があります。
もちろん機械ですので乱暴に扱えば壊れてしまう可能性はありますが、大事に使えば長い間「英語学習の相棒」として活躍してくれること間違いなしです。
2 操作方法が分かりづらい
画面上にタッチして検索したり、手書き認識で入力ができたりと、電子辞書も以前と比べて高性能なものになっています。
機能が豊富なのはいいのですが、はっきり言って私自身も使いこなせていない機能がたくさんあります。今でも何に使うかわからないボタンも…笑
使いこなすには研究と慣れが必要ですね。
3 画面サイズの狭さ
コンパクトで持ち運びに便利な一方で、画面のサイズには限界があります。
たくさんの意味を持つ単語を引いたとき、画面をスクロールしながら目当ての意味を探さなければなりませんので、紙の辞書を使った方が時間節約になる場合もたまにあります。
また、紙の辞書のように目当ての単語以外のいろいろな情報を見つけることは難しいと思われます。
ページ全体を見渡すこともできませんので、その単語の重要度がひと目でわかるということもありません。
電子辞書の場合、自分が調べたい単語の意味はすぐに見つけられますが、それ以外のプラスアルファの情報も手に入れるということはあまり期待できないように思います。
まとめ
カバンに入れて持ち運びたいとき、サッと意味だけ調べたいときなどは、手軽に使える電子辞書が向いています。
一方で、単語をインプットしたいとき、紙の辞書を引いてその単語のページをじっくりと読み込むと、単語の理解を深めることができるでしょう。ここで、電子辞書を使ってその単語の発音を確認すれば、さらに単語学習の効果は高まります。
結論、必要に応じて両方使うことをおすすめします。
どちらのタイプの辞書も、英語学習に欠かせないアイテムです。
紙の辞書と電子辞書、それぞれの特長を理解した上で場面に応じて使い分けたり、時には組み合わせて使ったりして、英語力アップを目指しましょう。