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あれもこれも実は数えられない名詞!不可算名詞の本質を理解するポイント【ここで差がつく!文法解説シリーズvol.2】

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こんにちは。現役英語教師のサーです。

 

前回の記事では数えられる名詞がひとつの場合は頭に冠詞のa/anがつくことをお伝えしました。

elle-1103.hatenablog.com

 

名詞の個数が1つで、その会話に初めて登場したりする場合に、a/anを名詞の前に忘れずつけるようにします。

 

a pen, a book, an orange ... 慣れてしまえば、a/anを置くだけなのでカンタン!

 

なのですが、名詞の個数だけでなく、実はもうひとつ注意すべきポイントがあります。

 

この冠詞のa/anは、その後に続く名詞が「数えられる名詞」でなければなりません。

 

つまり、その名詞が「数えられる名詞」なのか「数えられない名詞」なのかをきちんと自分自身で判断していかなければ、うっかり使い方を間違ってしまうこともあるのです。

 

単語を覚えていくときに、意味だけでなく、数えられるかどうかも覚えないといけないということでしょうか?

 

いいえ、そんなことはありません!

 

実はほとんどの名詞が「数えられる」「数えられない」両方の意味を持っています。

 

それなら、「数えられる・数えられないの区別が必要でも、どちらにせよ名詞としての働きは同じだから、あまり影響ないのでは?」と思われるかもしれません。

 

しかし、実際は明確な使い分けが求められる場面が意外と多いのです。

 

例えば、英語検定などを受検する場合、一次の筆記試験において与えられたテーマで80〜100語ほどの英作文を書かなければなりません。

 

そのような英作文で、本当はa/anが必要な名詞なのに抜かしてしまったり、逆に必要ないのにつけてしまったり…というような間違いは非常に多く見られます。

 

冠詞のミスがあれば減点される可能性もありますので、出来る限りそのようなミスは防いでいきたいですよね。

 

数えられる名詞かどうかは、文脈や用法によって使い分けることもありますが、ある基準によって判断することもできます。

 

今回は、「数えられる名詞」なのか「数えられない名詞」なのかを見分けるポイントについてお伝えします。

 

1.  名詞の種類

 

名詞の種類には大きく分けて可算名詞・不可算名詞の2つに分かれます。

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● 可算名詞=数が数えられる名詞

 

可算名詞は個数によって注意が必要です。

 

1人または1つなら「単数」で、名詞の前にa/anをつけ、単数扱いされます。

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2人以上または2つ以上なら「複数」で、a/anはつけない代わりに名詞の語尾に-s/-esをつけて、複数扱いとなります。

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● 不可算名詞=数が数えられない名詞

 

日本語では、名詞を数えられるか数えられないかで分けることはあまりしないので、英語の不可算名詞の「数えられない」という考え方には、最初は戸惑う人が多いかもしれません。

 

英語の不可算名詞は、冠詞のa/anが前についたり、語尾が-s/-esに変化したりすることはありません。また、原則として単数扱いします。

 

身の回りにたくさんの「もの」があると思いますが、どれが可算名詞でどれが不可算名詞か区別できますか?

 

日本語の感覚だと全てが数えられるような気がしますね。

 

ですが、不可算名詞は案外たくさんあって「これも数えられないの?」と思ってしまうような意外な名詞も中には含まれています

 

そうなると、可算名詞か不可算名詞かを見分けるのは難しく感じてしまうかも知れません。

 

しかし、今回お伝えするポイントを基準に考えると、すぐに判断ができるようになります!

 

2.「数えられる」か「数えられないか」を見分けるポイント

 

「数えられる」か「数えられないか」を見分けるには、その名詞の形(形状)に注目してください。

 

名詞のうち、「そのものの一定のイメージが誰にとっても思い浮かびやすく、形やサイズがある程度定まっているもの」は「数えられる」と判断します。それを可算名詞と呼びます。

 

それに対し、英語で「数えられない」と捉える名詞不可算名詞と呼ばれ、不可算名詞と判断される名詞の形(形状)には、以下のような特徴があります。

 

✔︎  形が定まらないもの

✔︎  目には見えないもの

 

上の2つの基準に当てはまるものは基本的に数えられない名詞となります。

 

ただ、不可算名詞でもその数について言いたい時があります。

そんなときは、不可算名詞を数えるための表現を付けてあげると、ひとつ・ふたつと数えられるようになります。

 

では詳しくみていきましょう。

 

  形が定まらないもの

 

例えば、金属・素材・材料・食材・液体などがこれに当たります。

 

なぜこれらが「形が定まらない」と言えるのか、次のように考えてみましょう。

 

金属

 

高熱で溶かしていろいろな形に固める物質ですから、一定の形はないと言うわけですね。

 

数え方

金属自体をあまり数えることはないかもしれませんが、例えば「金の延棒」などはbarで数えます。

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素材

 

素材といえば、洋服の素材となる布地などが思い浮かびます。

 

布地は何を作るかによって必要なサイズが変わってきますから、カットの仕方によって長さや幅が異なりますよね

 

数え方

meterなどの単位で数えます。

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材料

 

例えば、料理の材料で砂糖や塩、小麦粉など粉状のものがありますね。

 

さすがに粉末状のものを1粒ずつ数えるわけにはいきませんので、これらは形状的に数えることは不可能ですね。

 

gramなどの単位で数えたり、スプーンやカップなど、それを入れる容器で数えたりします。

 

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食材

 

パンやケーキ、チーズ、バターなど、もとの形状がかたまりだったものは切り方によってサイズが定まっているものではありませんよね。

 

切ってしまうとサイズがバラバラになってしまうため、1個、2個とは数えられなくなります。

 

数え方

物によって表現が異なりますが、たいていは「切り分ける」ことを想定して以下のように数えます。

パンは薄く切り分けますのでa slice of で数え、ケーキは1片に切り分けるのでa piece of を用いて数えます。

 

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● 液体

 

液体状のものは一定の形がありませんので数えられません。

 

数え方

その液体を入れる容器で数えます。a cup of a glass of a bottle of などで数えます。

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目には見えないもの

 

存在はしているけれど、姿・形が目に見える形ではないものを表す名詞は「数えられない」と捉えます。

 

物の様子を言い表した名詞や概念、考え方を表す名詞がこれにあたります。

 

物事の性質や状態

 

美しさ、静けさ、平和、価値、平等など物の様子や状態を表す名詞は、形として目に見える物ではありません。英語では「数えられない」と判断します。

 

思考

 

知識、気楽さ、知恵など、人の頭の中にあるものは目に見える形がありませんね。

 

感情

 

楽しみ、怒り、幸福、優しさなど、人の気持ちや感情を表すものは目には見えませんね。

 

これらの名詞はあまり数えることがありませんので、基本的には何もつけないで文中に登場することが多いように思います。

 

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ここから差がつくポイントです!

 

意外な不可算名詞

 

これまで、可算名詞・不可算名詞を判断するポイントをお伝えしてきました。ほとんどの場合はその形(形状)に注目することで区別がつきます。

 

しかし、やはり日本語のイメージが先行してしまいますので、どうしても形だけで判断がつきづらいものがありますよね。

 

「え?これも不可算名詞?」という名詞も結構たくさんあります。

 

「数えられる名詞のような感じがするけど、実は数えられない名詞だった」という意外性が、試験で狙われるポイントとなります。

 

そのような間違いやすい名詞を以下にまとめておきますので、ぜひ覚えておきましょう。

 

✔︎ money

 

「お金」にはお札と硬貨がありますよね。これらを総称してmoneyと呼びます。したがって、money自体は形状が定まらないものとされています。

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✔︎ paper

 

コピー用紙を思い浮かべてください。

 

A4B5など、様々なサイズが存在していますよね。ということは、形(サイズ)が定まらない名詞となります。

 

数えるときはa piece of / a sheet of で数えます。

 

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● これも覚えておこう!

 

paperは可算名詞として使うこともできます。

 

可算名詞として使われるpaperは「新聞」や「論文」の意味です。

 

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✔︎ advice

 

人からもらう「助言」は目には見えません。

 

しかし日本語ではアドバイスはひとつ・ふたつ…と数えますので、案外たくさんの人が間違えてしまうポイントになっています。

 

数えるときはa piece of で数えます。

 

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✔︎ homework

 

「宿題」も一見数えられるような感じがします。

 

しかし、宿題の量はそのときによってバラバラで、どんな形式で宿題が出されるかも定まっていません

 

したがって、こちらも不可算名詞となります。

 

数えるときはa piece of で数えますが、たいていは「たくさんの」の意味のa lot of 〜muchをつけて量の多さについて言うときがほとんどです。

 

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✔︎ information

 

「情報」も、日本語の感覚につられて間違えてしまう人がたくさんいます。

 

正しくは不可算名詞で、a/anをつけたり、informationsとなることはありません。数えるときはa piece of で数えます。

 

ただ、この名詞も上のhomeworkと同様、a lot of 〜muchをつけて「たくさんの情報」とする場合が多いように思います。

 

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✔︎ work

 

このworkは様々な意味を持っていますが、「仕事、労働、任務、作業」の意味のworkは不可算名詞です。

 

仕事や作業をやっている姿は目に見えても、その内容には様々なタスクが含まれていて形が定まらない名詞と考えられます。

 

間違わないように気をつけましょう。

 

これも、「たくさんの仕事」のようにその量について述べるときがほとんどで、much work / a lot of workで表します。

 

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✔︎ news

 

こちらも数えてしまいそうになりますよね。実際に、間違って覚えている生徒が本当に多いんです。

 

newsの語源はnew thingsで、もともとが複数で使われていた名詞が縮まってnewsというひとつの単語になったという説があります。

 

そんなわけで、newsについては単数形にも複数形にもしない、つまり数えない名詞になったというわけです。

 

数えるときはa piece of で数えます。

 

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入試問題にチャレンジ

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選択肢に共通している名詞はadviceです。

 

adviceは日本語につられて間違いやすい不可算名詞でしたね。

 

英語では数えることはできませんので、advicesのように複数形にはなりません

 

また、「たくさんの」という語で修飾したい場合は、manyではなくmuchを使います。

 

したがって、My father never gave me ( much advice ). 「父は私にアドバイスを全然くれなかった」が正解となります。

 

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まとめ

 

いかがでしたか?

 

今回は特に重点的に覚えておいていただきたい語をいくつかピックアップしてお伝えしました。

 

日本語には「数えられない名詞」という感覚があまりないため、最初のうちは判別に苦労するかもしれません。

 

しかし、最後の方でご紹介した通り、不可算名詞は大学入試の問題になりやすい側面も持っています。

 

さらに英作文などでもうっかり複数形にしてしまうという間違いも多くみられる単語ばかりです。

 

細かい所ではありますが、今回のポイントをしっかり理解して、試験で出題された時も間違うことなく確実に得点につなげていきましょう。